私は、飯塚の雄大な湖畔を眺める養鶏場の2代目として、約３０年間、食といのちの現場に携わらさせていただきました。この仕事を始めた当初、病気を防ぐ為“薬漬け”での鳥の飼育が当たり前の現状を目の当たりにしました。「このままではいけない…口にするのは私たち。近い将来健康に深刻なダメージを受ける事になる。」直感でそう感じてからは、薬を使わない飼育、免疫を上げるための腸内環境や飼育環境を徹底的に探究し、完全無薬の”無抗生剤鶏”の飼育に取り組み始めました。

なぜ私が「水」にこだわるのか？それは、無抗生剤鶏の飼育に移行した後、一流ホテルなどでも認めていただいたブランド鶏〈夢やどり〉を生み出す過程の経験がきっかけでした。
「もっと上質で今までになかった素晴らしい鶏を産み出したい！」その為に、環境や餌を変え約１０年試行錯誤を繰り返しましたが、突出した最高の状態には辿り着けませんでした。

しかし唯一試していなかった「水」に変化を与えた瞬間、一気に光が見え始めたのです。それからさらに５年、“良質な水”にこだわり検証を続けた結果、やっと皆様に喜んでいただけるブランド鶏〈夢やどり〉を育てることができました。

生物の大部分は水で構成されており、水は体内を巡り、栄養分を運んで細胞一つ一つに届けていきます。どんなに良い栄養も、巡り届ける水の質が“生きた水”でなければ活かされない。
それは我々人間の身体の約70%が水の領域だからです。

鶏に向き合う仕事をさせて頂いて“ 水”  の大切さを教わり、私自身も”  アルカリイオン水素水”を生活に取り入れ、良質な水が心身の健康を支えていることを日々実感してきました。衣食住にこだわるように、人間の土台を支える良質な“水”にこだわっていくこと。それがこれからを生きる人たちやその家族の健康を育む上で、最もたいせつなことだと感じています。

いのちを支える“良質な生きた水”を日常に取り入れることで、その人が本来持っている健康・本質を引き出し、あるべき流れに整えること。

『良質な生きた水は、良質な心身をつくる』。多くの方にお伝えしたい、私からのメッセージです。

私が、水事業と並行して進めているのが、生きた酵素や味噌づくりのワークショップを始めとした“食”そして“命”のたいせつさを伝える『食事業』、現代人の生活にかかせないエネルギーを太陽光発電で供給する『エネルギー事業』、そして自然と共に循環する幸せな暮らし方・生き方の学び舎である『リトリート事業』です。

今、地球環境に関心が深まり、自然にやさしいライフスタイルに注目が集まっています。健康・美容に対する感度が上がり、オーガニックをはじめ様々な情報を追い求める方々が増えています。
ただ、食なら食、水なら水、とひとつの流れに囚われている方々も多いのではないかと思います。

自然は常に循環しており、地球に生きる全ての生命と密接に結び合い、繋がっています。地球上には絶え間なく水が循環し、水が育んだ大地から作物が産まれ、その作物を生物が摂取し、排泄したものをまた大地に還す。そんな循環が延々と続いて来たのです。

その“ひとつなぎ”の循環があることが、私たち人間と世界を結びつけています。

今、残念ながら社会は、その循環を絶つことの多い暮らし、未来まで継続が難しい資源（エネルギー）の使い方を推奨するような流れがあります。ですが、そんな流れの中、もう一度自然との繋がり・自分のいのちと真摯に向き合いたい、本当の“ゆたかさ”を発見したいと思っている方々も多いのではないでしょうか。

私は、ナチュレールの事業を通して、そんな方々に『自然と共に循環する豊かな生き方』を伝えていければ幸いだと思っています。生活の中ではじめは小さなことでもいい。食でも水でも、生命を支えている大切なものを見直す事で、『じぶんをたいせつにする』視点が産まれるのではないかと思います。それが『世界をたいせつに想う』ことにもつながっていくと、信じています。

人間は元来、ものすごい可能性を秘めて産まれて来ています。自然と繋がるライフスタイルで、からだそのものが本来の質を取り戻した時、その可能性は滞ることなく流れ、勢い良く世界の中で循環し始めると信じています。

ナチュレールの事業を通して『人と地球の未来の可能性をサポートさせて頂く事』それが私たちの願いであり、喜びです。

ナチュレール 代表取締役 矢野. 俊徳.